暗闇から手を伸ばせ

■ふと思いついて書きなぐったナカジの話。
手を伸ばした先にある光は、タローか、姉か、それともサユリか。

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闇。
圧倒的な闇。　
いつも周りは闇。　

そこには温度はなく、静かで、何かふわりと柔らかで、安心感がある。　
好きな場所。　


それは多分、世界との隔絶。　


それは世間からの無関心であり、俺の世界への無関心。　
互換性など無くて良い。　


ただ時々、身体の内側が軋む。　
何故。　


寂しい？　


そんな莫迦な。　


光が差す。　
それは何。　


希望？　


繋がり？　


好意？　


そんな莫迦な。　
それは世界に有りはしない。　
周囲は闇に閉ざされた。　
周囲は墨で塗りつぶされた。　
それで何が悪い？　


どうして光に触れたくなる？　


理解不能、理解不能。　
自分は一体どうしたのだろう。　


闇。　


闇。　



いつだって周囲は柔らかで暖かな闇。　
息苦しい闇。　



光を求めて、だけど踏み出せない、柔らかな殻。　
光よ光、お前は誰だ。