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■まさかのニッキー→サユリです。
何があったって、べつになんにもないです。
ナカサユ至上主義としましては、ニキサユを応援するわけにはいかないわけですが、ニッキーがサユリちゃんに片思いしているのはかわいいと思うんだ。
ごめんねニッキー!
そんなわけで、カテゴリもいい感じのがないので「落書き」カテゴリです。
ごめんねニッキー!
君はうちのブログでは切なさ担当ってことで。
何があったって、べつになんにもないです。
ナカサユ至上主義としましては、ニキサユを応援するわけにはいかないわけですが、ニッキーがサユリちゃんに片思いしているのはかわいいと思うんだ。
ごめんねニッキー!
そんなわけで、カテゴリもいい感じのがないので「落書き」カテゴリです。
ごめんねニッキー!
君はうちのブログでは切なさ担当ってことで。
木曜の図書館は天国だ。
本なんて嫌いだし、読書なんて国語の授業以外ですることはまれだ。
じゃあなんで図書館が天国かって。
図書館が、じゃない。「木曜」だけだ。
木曜の図書館は、サユリちゃんが図書委員で仕事をしてるからだ。
ラッキーだと、本を借りる時、サユリちゃんが貸出処理をしてくれる。うまくいくと、話ができたり、手がふれちゃったりするわけだ。
これが天国といわずなんだというのだ。
思えば中学校で始まった片思いは、もう3年目に突入だ。
オレははっきりエロだけど、誓ってサユリちゃんでそういう妄想はしていない。
してないっていうか、できない。
おうおう、オレにだってピュアな部分はあるわけよ。
まあ、そんなわけで今日も今日とて図書館だ。
適当にはやりの本を棚から引っ張り出して、カウンターにいるサユリちゃんが見える席に着く。
放課後の図書館はそんなに人がいない。みんな部活に行っちまうからだ。
時々やってくるお客に本を貸したり返してもらったり、今日もサユリちゃんはまじめに仕事をする。
オレは本を読んでる振りを一回やめる。
とりあえず今の本を借りて、サユリちゃんとおしゃべりする。
それからまた座って本をよんで、閉館時間まで。
いつもどおりのパターン。
完璧な計画。
「仁木くん、いつも本借りてくれてありがとう」
サユリちゃんはにっこり笑いながら、本をオレに渡してくれた。
「いやいや」
「いっぱい読んでるよね。月間賞貰えちゃうんじゃない?」
「そんなに読んでないって」
――だって借りてるだけで読まねえで返してんだもん、ごめんよサユリちゃん。
「私、仁木くんが読むジャンルってあんまり読まないんだ。今度何かお勧めの本を教えてね。はい、二週間後までに返してね」
「ん、わかった」
はい、会話終了。
これだけが楽しみって、オレってチキンだわ。
再びサユリちゃんが見える席に座って、ぼんやり。
したら、サユリちゃんがカウンターから出てきた。
軽い足取りで歩いて、本棚のほうへ行く。返却本を持ってなかったから、何か自分の借りたい本でも見に行くのかもしれない。
どんな本好きなのかな。
そういえば、借りてるところなんて見たことなかったな。
いつも読んでる本は布のブックカバーかかってて何読んでるかわからないし。
お、今日はラッキーな日じゃないか。
サユリちゃんは、俺が普段行かない本棚のほうへ行く。
確か、古典の解説本ばっかり並んでて、テスト前くらいしか人がいかないよなところだ。
古典すきなのかな。
サユリちゃんなら源氏物語かな。まあ、どんな話か知らないけどさ。
本棚の奥のほうは、今の席から見えない。
新しい本を探すふりをして、少し移動。
ぎりぎり、見える位置まで移動する。
と、本棚には先客がいた。
ナカジだ。
立ったまま、古典の解説書を読んでる。本屋じゃねえっての、立ち読みしてんなよ。
サユリちゃんはナカジに何かをしゃべってるみたいだ。
図書館だから小声で、だからオレには何をしゃべってんのかわからない。
けど、ナカジの野郎、まったくサユリちゃんのほうを見やしねえ。
サユリちゃんは、左右に体を揺らしながら、なんだか楽しそうだ。
と、ナカジが唐突にうなずいた。
何かの返事だったらしい。サユリちゃんが一瞬動きを止めて、それから両手を後ろで組んで身をよじる。
っかあ、サユリちゃんかわいいぜ。
ナカジちゃんと見てろよ!
かわいいっつうの!
まるで照れてるみたいだし、
まるで……
まるで恋してるみたいじゃないか。
ん?
え?
あれ?
オレが一瞬考えを止めてる間に、サユリちゃんはこちらに戻り始める。
あ、場所戻んなきゃ、と思った瞬間、サユリちゃんは足を止める。
そして足早にナカジのほうへ戻っていくと、ナカジのマフラーをくい、と引っ張った。
ナカジがサユリちゃんのほうを見る。
それから、すげー自然な動きで、いつも口元を隠してるマフラーに手をかけた。
あご下までマフラーを引きおろして、軽く身をかがめる。
そして。
サユリちゃんの顔の位置まで、その顔をおろして。
ナカジが、サユリちゃんに向けて笑う。見た事ねえような優しい笑い方で。
サユリちゃんはナカジに一瞬だけぎゅっと抱きつくと、今度こそ足早にカウンターのほうへもどって行った。
ナカジのほうはまた何もなかったかのように本に目を戻す。
マフラーも、戻して。
だっせえ。
何にも言わないまま、失恋決定だ。
ぐだぐだ3年も先延ばして、挙句高校から出てきたナカジにかっさらわれて。
何してたんだろうなあ、オレ。
二人がそーいう関係だってのも、全然気づいてなかったし。
ずっとサユリちゃん見てたのにな。
次の日、全部終わらせるためにサユリちゃんに告白った。
「ごめんね、好きな人がいるの」
わかってても、泣けた。
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